イスラエルイノベーション・エコシステム
日本の四国と同程度の面積に944万人が暮らすイスラエルだが、国民1人あたりのスタートアップ数や投資額は世界一となっている。以前からセキュリティ分野では有名でしたが、今やはヘルスケア、スマートシティ、培養肉、インダストリー4.0やフィンテッ等、幅広い領域のスタートアップが出てきている。
イスラエルでは世界で最も先進的な技術が開発され、多くの成功した技術系スタートアップが誕生し、441社のグローバル企業の研究開発事業が拠点を構えている。イスラエル・ベンチャーキャピタル・リサーチセンター（
IVC）によると、2021年のアクティブなハイテク企業は9,219社、イスラエルは「スタートアップ大国」と広く呼ばれているが、ここ数年の実績は他のスタートアップの発展を後押しする「スケールアップ大国」やユニコーン企業を多く有する国と比較しても遜色がない。
イスラエル投資
IVCによると、2021年におけるイスラエルのハイテク企業の資金調達は、新型コロナウイルス時代の変化への迅速な適応により2.5倍増加したものの、一年を通しては合計780件の資金調達が成功し、総額は257億1400万ドルに上った。更に、M&AとIPO活動は2020年と比べて大幅な2.4倍増加がみられたものの、一年を通しては合計245件の資金調達が成功し、総額は234億8000万ドルに上った。
イスラエル産業を追跡している
TechAvivによると、2021年で、80のイスラエルが設立したユニコーンがあり、合計値は3,557億ドルでした。 なお、直近3年間に誕生した世界のユニコーン企業の約10%がイスラエルで設立されていた。
イスラエルスタートアップ の事例
革新的技術は必ずしも人力・物力・組織力のある大企業からばかりではなく、非常に小さな数人からなるグループ、若さ・やる気・独創性・才能にあふれた数人による企業、即ち「スタートアップ」からも多く出てきている。イスラエルではスタートアップが経済成長の原動力として機能しているのである。コンピューター・セキュリティのファイアー・ウォールを開発したチェックポイント社も、軍において習得した様々な専門的知識・技術・経験が活かされた代表的な一例である。起（企）業家精神とイノベーション「新しい価値の創造」の両方に溢れ、それを育むエコシステムのあるイスラエルは中東における現代のシリコンバレーなのである。